わんことくらそう

クリアしたので、まずはこのゲームの人型動物の扱いについて。
ネタバレしますよ。


基本的にはモノであり、盗まれたり殺されたりしてもそれに応じた扱い(人型動物は安くて60〜80万円、高級犬種+血統書付で二百万から四百万円くらいですが、それだけの価値のある「モノ」として扱われます。)でしかなく、人とは明確に区別されています。そういった法律上の扱われ方が一点。


二点目としては動物と人間では、パートナーとなることはあっても、恋愛ということにはなりえないということです。
撫子さんルートの方で、カイエが星華のことを好きで、彼女としたいということを思うことが描かれるのですが、このゲームではどちらのルートでもそういった動物と人の恋愛というのを肯定してはいません。カイエと星華のHシーンが描かれるのはあくまで本編の外のおまけシーンのみであり、本編では虎太郎かお見合いの相手かと、動物同士になっています。
また、カイエが「そんな欲望に抗えない動物だって……思われたくないんだ…」と言う所なんか、カイエが人間になりたがっているように見えますが、それに対し、虎太郎の言う言葉は、「………虎太もカイエも、どーぶつ。いぬ」というものです。あくまで、動物としてできることであり、人と同じようにとはならないんですよね。


みかんに関しても、祐一が結局誰ともくっつかない撫子さんのルートで、自分の子どもを祐一に残したいと言います。そのため、普通の恋愛ものを期待しているとこの自分が動物であるということを受け入れた上での態度は、結構違和感があるかと思います。


僕自身は前もって聞いていたこともあり、異文化コミュニケーションとして受け入れていたので違和感はさほどなかったのですが、やはり違うのだなということはかなり感じました。価値観の是非については僕からはあまり言えることはないのですが、そういったところがプレイしてかなり引っかかってきて、印象に残っています。