SOUL CATCHER(S) 神海英雄 op.56 Still We Go

SOUL CATCHER(S) 1 (ジャンプコミックス)

SOUL CATCHER(S) 1 (ジャンプコミックス)

週刊少年ジャンプでの最終話ってことでやっぱショックですけど。

OK
じゃあ
未来の話を
始めようか

ある種のメタ的な意図だと思います。
神海っちゃんの前作Light Wingで打ちきりだったこともあり、SOUL CATCHER(S)はいつ打ち切りになっても切れるようにターニングポイントを多数置いていたように思います。天籟ウィンドフェスも木戸先輩、弦野攻略も、いったん区切りを入れて次への形を描くようになっています、エピソードとしての盛り上げを持ってて来つつ、各エピソードごとにそこから先、次への広がりを描いている。具体的には、ウインドフェスで全国の壁を描き、木戸先輩攻略で残りメンバー攻略の困難さを描き、弦野攻略後に全国、後輩を描くということです。
ある意味では風呂敷を全部広げてしまってあとで全部回収するということも可能だとは思うのですが、それをやってしまうと打ち切りで話数が足りなくなった場合回収しきることが出来ません。だからこそ、その都度収束させることが可能な範囲というのに常に注意しつつ作品を作っているのではないかと思うのです。


こういった前提を踏まえて上で今回を見てみると、収束させるという方向からは完全に逆となっていて。ソニ学、天籟、埼玉誉、下無、竹風といった全国各区のライバル高校、神峰の金管攻略、そして、伊調と黒条の不穏で新たな接触を描いています。収束という意味であれば、金管攻略に焦点を絞るのが最も近い目標です。神峰に課せられたハードルは、全パートリーダーに認められること(残金管パートリーダー)→県大会→西関東大会→全国大会金賞となっているためです。
にもかかわらず、金管攻略でまとめず、ジャンプNextへの移籍の回であえて今後の様々なハードルを匂わせるというのに、Soul Catcher(S)という作品の未来を見せられたのです。まだソルキャはこんなところで終わる作品ではないという。
Light Wingのような凄まじい瞬間最大風速もあれはあれでよかったのですが、やっぱりまだ先、彼らの未来が見たいのです。週刊から隔月刊に変わるということで、より一層練られた「最高に面白い漫画」になることを楽しみにしています。
これからも応援していきますよー。