真剣で私に恋しなさい!S
- 出版社/メーカー: みなとそふと
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大和父「それは一生付き合えるほどの覚悟か」
大和「もちろん。責任とはそういう事だと思う」
(中略)
大和父「では簡単なことだよ、大和」
大和父「押し倒して、再びモノにしてしまえ」
マルギッテルート
完璧ネタばれです。クリア後推奨。
過去、本編リュウゼツランルートで明かされた、大和が小雪の手を振り払ってしまったことを変えた後、小雪ルートと言う名のトゥルーシナリオがあったのですが、僕としてはかなり受け入れがたいシナリオでした。榊原小雪ルートは正直あってほしくなかったかなと思います。中身というよりは、小雪をヒロインに添えるという意味において。あのシナリオで彼女がメインと言われても違和感があったというのが一つ。リュウゼツランのようにもうちょっとフラットなシナリオだと思うので。
もう一つは小雪をヒロインに据えるというその行為について。特典において「グレーゾーン」と言ってますが、僕は完全に黒だと思います。やるんだったら過去を変えた上でというのは分かりますが、過去を変えてまで入れてしまうと、ほとんどなんでもありになってしまうと思うんですよね。そこまでやると、一つ一つはあくまで可能性で、それぞれがそれぞれに生きるというマジ恋としての色が薄れて、ハッピーなエンドは大和の元にしかないと言っているように見える。
今回になってちゃんと登場した、大和に非常に大きな影響を与えている彼の父親の価値観を悪い意味で表しているように見えるんですよね。冒頭の引用ですが、結局のところ相手の意志より自分の意志、行動が全てだと言っているように見える。繰り返し見えると言ってますが、もちろん留保付きではあります。相手の幸せを考えるとか、責任ということを考えた上ではある。小雪ルートで大和父が母の心配をしているシーンとかもあります。とはいえ。やっぱ独善のように僕には見えてしまったんですよね。
マジ恋の世界において、その人に在り方が間違っていたとしてもそれも一つの形で、一人一人が「強い」から、一人の間違いも相手との関係や争いによって拮抗し、致命的にはならないというのがベースですが、過去改変とかすべてのヒロインを大和がクリア、コンプリートみたいなことをやってしまうと大和が「強すぎる」。周りと全然拮抗していない。それってどうなのかなあ…と思ったのです。
シナリオがつまらないとかそういう話ではなく、受け入れがたいという感じでしたね。途中から小雪シナリオこれもしかしてあるのか…と思いだしてから安心できなかったので、正直楽しみ損ねました。
あとは、緑川さんマジいい声やで…と思ったら、あの活躍でさすがだというのが印象に残ってます。「声」がキーですしねえ。