Angel Beats! 11話 Change the World

───神への復讐。
その最前線


ゆりっぺさんが神という存在を必要としているということは自明だと思います。世の中に理不尽があることを「許せないじゃない」と言うこと。
一般的に焦点が合わないものを憎むことはできません。理不尽そのものを憎むということは難しい。
であるからこそ、明確に敵意の対象としうる神という存在が要請される。


ゆりっぺは奏が天使ではないのかと疑問を持ったときに、神は本当はいないのか?と悩んでいました。彼女にとって神がいないと認めてしまうということは理不尽がただ理不尽であること、単に運が悪かったということを認めることと同義です。
今回ゆりっぺが奏が天使ではないということが語られるとほぼ同時に、神を気取る何者かが現われたのではないかということを言います。
奏が天使ではないということを認めるのは神をいないことを認めるようにも見えますが、神を気取るふざけたやつという明確な敵を得ている。
神に当たる感情のぶつけ先を棄却した訳ではないんですよね。
ゆりっぺの未練というのはおそらくここに来るはずで、後二話これをどう扱うかということを注意して見たいと思います。


とか言いつつ。ゆりっぺさんの表情や言動がとても好きな回でした。予告見たときから期待してた「じゃ。また会えたら会いましょ」や、あだ名について言っているときとか。恨みとかで動いている人はあんなセリフを言ったり、すっきりとした表情をしたり出来ないと思うのですよ。この辺が、SSSのリーダーをやっていたゆりっぺさんの人徳の由来だと思うのですが。
「あたしがしたいようにするだけよ」という彼女に、周りがどう答えるのか、そういったところも楽しみです。