Angel Beats! 6話 天使論

怒涛の展開でしたねえ。たちばなさんマジ天使。


たちばなさんが己が好きなものをそうと知らないということが印象的でした。ものすごく仮説(妄想)で話すと、この世界は自らの実感により満足を得ることによって成仏するものと捉えます。直衣が催眠術の際にゆりの過去を知らなくてもかまわないと言ったように、成仏の条件は生徒として振る舞うという外部的なものというよりは、各人の内面的なものであるように思えるためです。
今のところ、各人の満足と模範的に振る舞うという二通りが成仏の条件として語られていますが、後者は音無がたちばなと一緒にいる奴は成仏してしまうと言ったように学園生活そのものこそが、ここに来ている彼ら*1にとっては満足を受けるものようにも捉えられそうに思うので。たちばなさんの様な外部的なアプローチで成仏させられた人はいないという描写もありますし*2


とすると、成仏しない人はどんな人かというと、満足という感情を覚えることが無い人だということになります。そういった感情をそもそも持たない、知らない人。つまり、天使
「麻婆豆腐が好物なんだな」という音無に対し、たちばなさんは「私、麻婆豆腐が好きなの?」と聞き返します。音無の発言にとって初めて「発見」されるものである。つまり極端なことを言ってしまうと、それまでは彼女にとって好きなものが存在しなかった*3。上で成仏の条件を内面による満足ではないかと言いましたが、それに則ると自覚されないものは存在しないということになる。
そのため、たちばなさんは「未だ生きることを始めていない少女」というのに近い存在ではないかと思うのです。
ということで、今後天使を人間にしていくという展開があるのではないのかなと思います。
それによって、成仏することさえできるように、たちばなさんの人生*4を本物にしていくこととして。

*1:皆一様に酷い人生だったろう

*2:岩沢さん、日向は内面的なアプローチである

*3:もちろん他に好きなものがあるかもしれませんけど

*4:天使生