ヒーリング・プラネット 桜野みねね
- 作者: 桜野みねね
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2001/06
- メディア: コミック
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「そんなふうに楽しいこと考えてそうで」
「それから人の話とか」
「あんまり聞いてないっぽそうだったり」
「私そういうのすごく好き」
泣けます。
えーっとですね、話すのが苦手ってどうしようもなく致命的に思える訳で。
何を話したらいいか分かんないとか適切な会話ってなに?とか思って、言葉につまってなかなか喋れないと、その話す言葉の一つ一つが相対的に重くなります。それに相手が注意して聞こうとしてくれる場合にはもっと重くなるし、そのせいで自分の中の言葉に対する要求が高くなって、どうにも身動きが取れなくなります。
このときにさとりさんみたく、人の話を聞かず、一方的に好きなことをたくさん話してくれるっていうのはとてもありがたくて。
まず、一方的にたくさん話してくれることによって、言葉が飛び交う*1からなんとなく会話が行われているような感じになるので、どうにかして話さなきゃって圧力が減るし、こっちの話を聞かないから話の内容、質が問われないため「重さ」が取り払われます。だから、話してもいいし、話さなくてもいい、そういう気が楽な状態になれる。
その状態は
「たくさんの考えが私の中にできたらね…」
っていう、「いつか」を待ってくれているようなもので。
この作品の存在自体、僕にとってはありがたいという感じがします。
*1:ほとんど一方的だと「交う」っていうのは微妙ではあるんですけど