涼宮ハルヒの分裂 谷川流

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの分裂 (角川スニーカー文庫)

新キャラクターであるところの佐々木さんについて結構語られていたので、こういう変な人は好きだし、今後のための整理も兼ねて。


佐々木さんについて変な人と言いましたけど、自覚的にそう振舞ってる人みたいですね。男言葉を使うのは男子生徒のみとか、ハルヒが言った不自然に作ってる感じとかからそう思ったのですが、わざわざそんなことをやっているということは物好き*1なのかなあと。佐々木さんが使っているような持って回った言い回しとか考え方って、役に立つかどうかというより、考えそれ自体を楽しむという感じでやってるように思えるので、その辺りが彼女の価値判断の一つの基準になっているように思います。谷川さんの作品って、自分の興味とか楽しさとかをすごく優先するキャラが結構いるよねと思っているので*2そういう方向性の人ではないかなと。
そのため、常識とか倫理観より、そちらを優先させる可能性があるので、この辺りによって彼女の今後の動きが決まってくるんじゃないかと思います。


あとは、以前ハルヒが恋愛を精神病の一種だと言ったことに対して、彼女は同年代の女子生徒に比べて特別に老成してる訳ではなくて、ひねくれたポーズをつけたがっているだけ、って古泉が言ってたところが興味深かったです。キャラクターが言ってることではあるけれど、そういうこと言っちゃってもいいのかね?と思う一方で、ハルヒがつまるところ普通であるっていうのは、うん、わかる、という感じで。
キョンくんの啖呵?はかっこよかったです。


で、佐々木さんは、変なのは意図的に振舞っているというのと、ハルヒと同じ位置に立っていることから、完全に変な人って訳ではなくて、むしろ普通の側の人のように思うんですよね。
個人的にはこの辺りをちょっと意識して、次を読もうかなって感じです。