コードギアス 21,22話

せめて哀しみとともに

ラストでユフィを殺さなければならないというのは、「せめて」という理由であって、ユフィとしてのユーフェミアは既に死んでしまったからです。
スザクを救い、ナナリーやルルーシュのことを考えたユフィは、ルルーシュによって踏みにじられました。それはもう既に終わってしまったことです。だからこそ、ルルーシュは自らの責任において、ユーフェミアを殺すことしかできない。ルルが涙を流すのは、死んでしまったユフィのことを悼んでいるからだと思います。


なので、死んでしまったユフィに。
ユフィは21話の段階だと、かなり考えなしに描かれています。
彼女は行政特区日本をシュナイゼルお兄様にしか言わずに発表してしまいます。ルルーシュの側からすれば、実際にそのようなものが可能であるとは思えないこと*1、仮面として身分を隠さざるをえない自分への高みからの施し、自分が築いた組織である黒の騎士団を潰すことになること、などの非常に多くの害があります。


でも、22話だとそれらの問題はクリアされているんですよね。行政特区日本が始められるまで進め*2ブリタニアの名前を返上することによりルルと同じ高さに立ち、そして何より「ナナリーのため」にルルーシュよりも考えている*3。だからこそ、ルルを説得できたのだと思います。
ユフィは優しいだけではなくて、正しいことをしたのだと思いますよ。

*1:「やめろユフィ。そのケースは考えた。しかし、それはただの夢物語だ」なんかから

*2:ユフィの能力だけではなくて、シュナイゼルやコーネリア、特にブリタニアの名を捨ててまで行政特区日本へと臨んだユフィに対するコーネリアの協力とか情勢とかいろいろとあるのですが

*3:黒の騎士団はナナリーが平和に暮らせる世界を作るためのものですよね。もちろん単純にそう言い切ることはできないですけど