ジャストボイルド・オ’クロック うえお久光

ハードボイルドについて調べたら冷酷とか、非情とか出てきましたけど、この作品では特に外面的にそうであるかのように振舞うという感じがしました。外面をガチガチに固めて、決まった形に見せるという感じで。もちろん、そう振舞っているからといって中身までそうかというと、そんなことはありません。


ウイルスの、ジュードたちへの影響については作中でちゃんと理由がありますけど、個人的にはこの、ハードボイルドか、それともジャストボイルドか、というので見てみると面白いのでは、とか思ってたり。ガチガチで固めたハードボイルドでは、何かのきっかけによって壊れてしまうけれど、ちょうどな感じのジャストボイルドだと却って壊れにくかったりする。
変わらぬ自分自身でいることと、変わる世界、人の望まぬ部分に対してもネガティブではなくポジティブで、というこの「ちょうどな感じ」がすごいですね。