リリカルなのは 全力全開

http://d.hatena.ne.jp/imaki/20060310#p1とかの話


フェイトは、アルフに何度もプレシアはおかしいとか、近づかないほうがいいと言われてもどうしても聞こうとせず、非常に頑くなでした。その頑なさというものは非常に危うく、本人もその頑なな状態に維持することを辛いと本当は思っているので、誰かに全力全開でぶちのめされることによって初めて、自分自身を頑なな状態から解放することを許すことができるということだと思います。


十話でプレシアからジュエルシードを集めてこいと言われたときに「あなたの本当の味方は母さんだけ」という、言葉だけ見ればフェイトが望んでいたはずの言葉をかけられた際に、フェイトが顔をそらしながら「はい、母さん…」と言います。
それは、フェイトは本当はプレシアが自分のことを好きでないということは分かっているからなんですよね。頭のいい子なので、分からないはずがない。それでも、自分がプレシアの言うとおりにすれば自分のことを好きになってくれると思い込もうとして、文字通り今のプレシアから目をそらしている訳です。


本当は自分でも間違っているということが分かっていながらも、プレシアは本当は優しいんだということを思い込むためには、それ以外のことから目をそらし、頑なにならざるを得ません。そして、その頑なさを維持するという行為は、プレシアへの愛情と同義です。自分でそれを壊すということは、自分の愛情を諦めるのと同じ。
だから、そこを誰かが全力全開でぶちのめしてあげること*1によって、頑なさを壊すという行為が必要なのだと思います。そのことによって、愛情を否定することなく、頑なさを壊すということの両立が可能となるので。
こういったことは、他人にしかできないんじゃないかなと。

*1:自分で言っててあれなんですが、すごい形容だ