真剣で私に恋しなさい! 一子シナリオ

これもネタばれで。


このシナリオでの現実、そして「夢」の実現に対する認識は非常にシビアです。いくら努力しても、結果が伴わなければ認められないこともある。そこに情や甘えが入る余地はない。


とはいえ、夢というものは絶対ではないんです。やるだけやりきって届かない、そんなときには別の未来という形もありうる。何も全てが終わってしまったという訳ではない。
そして、結果が届かなかったとしてもプロセスまで否定されてしまったわけではありません。栄養士を目指すための勉強しかり、地震で大和を助けたことしかり。栄養士の方は修行で培った集中力は勉強でも活かせると言われていること、地震の方はずっと走り続けてきたことによって体が動いて、それで大和を助けることが出来たと語られます。
全てがなくなってしまうわけではないんですよね。


そして、そこに至るまでに皆がいてくれたということで。
修行をしているときに、一振りに対して全てに感謝するということが語られます。このシナリオ、大和の影がちょっと薄いかなーという気もしたんですけど、こちらに軸足を置いているとするならば、ある程度は仕方のないところで。修行で悩むときとか、負けて落ち込んだときとか、皆がいてくれたというのが支えになっているわけです。
だからこそ、ラストが心からの言葉、

「ありがとうございますっ!!!!!」

というお礼で閉められているのではないか、と思います。