真剣で私に恋しなさい!! 京シナリオ

まず、京シナリオネタばれで。
このシナリオはファミリーと言われるコミュニティと、自立を描いたシナリオと言えます。前者と後者というものはかなり密接につながっている。つまり、個人に対してコミュニティというのはどうあるものか、コミュニティに対して個人は如何にあるべきかという意味において。


コミュニティに対する回答が、コミュニティは彼らを縛るような絶対的なものではなく、けれども彼らを確かに支えているというものです。作中京はコミュニティを大切に思うあまり、彼らをそこに縛りつけようとする。だけれど、却ってその行動はコミュニティを不和へと向かわせてしまう。
そこで彼女は自らの過ちに気づき、縛ることをやめるのだけれど、キャップなんかは後で、集会に行くのを楽しみにしてたと言うんですよね。つまり、彼女の心配というのは杞憂で、コミュニティというのは確かに皆にとって大切なものであった。


そして個人に対する回答が、そんなコミュニティに頼ることなく、一人一人が自分で自分のために戦っていくべきとなるのですよね。京が集会に出るのが遅れてしまうとしても、部活に出ようとしたのはそういうことで。大切にするというのと、甘えるというのは違う。
皆それぞれ、自らの夢をめざして頑張る。留学というのは、その一つの形です。
それは決して、コミュニティをないがしろにするという訳ではない。ラストのリュウゼツラン、時間がたっても「変わらないもの」がそれを示しているわけですよね。