うみねこのなく頃に散

ネタバレですよ。


今回、ep5のテーマは「信頼」ではないかと思います。
ゲームについて、その謎が解けるかどうかという話がされていました。ノックスの十戒というのは、その文脈で使われています。ノックスの十戒そのものが信頼できるというわけではないけれど、その考え方、つまり、謎は解けるものだと信じた上で謎解きに取り組むという意味において。
今回、ワルギリアが戦人に夏妃は犯人ではないという赤字を与えます。ですが、その赤字は法廷では効力を発揮しないんですよね。探偵は超常現象を用いてはならない、超常現象を用いる場合はその証明が必要だという論理によって。
法廷では役に立たない。であるならば何故、彼女はそれを与えたのかと言えば。
この「信頼」に関わってくるからだと思います。謎が解けるか分からなければ、そもそも謎を解こうという気が起こらない。であるならば、謎が解けるものであるというところまでは出題側が保障し、その後は回答側が考えることによってゲームが上手く成り立つ。
ワルギアリアの赤字もつまりそういうことなんですよね。あくまで保障であって、謎を彼女が解くことではない。
ベアトが用意した問題を戦人が解く、その二者間の関係性こそがゲームです。そこには、相手への信頼があり、だからこそ成り立っていた。


最後に、今回のepで初めて使われる黄金の真実が出てきます。
「この死体が右代宮金蔵の死体であると保障する…!!」
ここで使われるのは、保障という言葉です。ゲームマスターのみが使える黄金の真実。これも本来的な意味から言うと、信頼がないと意味がないですよね。理由については全く語っていないので。ゲームマスターが公正であるという前提に置いて始めて意味を持つ。
このゲームについてもっとも愛のある戦人がゲームマスターを引き継ぐというのは、なるほどと思いました。


あと雑感としては、ワルギリアが推理小説で探偵が分かったと宣言するのは、そこまでに手がかりは全部示したからどうぞ推理してくださいという合図だと言っているのが、今回そのまま読者に当てはまるなあということです。
戦人は分かったと言ってる訳ですよね。ラストで。つまり、これをそのまま適用できる。ということで、推理をしている人には頑張って頂きたいなあとか。