バスカッシュ

ぎゅーっとなるようなところ、そういうとこでぎゅーっと考えるとよう、ばちーーーーんと思いつくんだよ


このアニメ、目指す方向がどっちなのかなと思ってたんですよね。妹と月、そしてバスケ。妹は自分よりずっとバスケが得意だったという過去があり、妹の怪我を治すためには月に行くしかなくて、そのための手段としてバスケがある。同時になにより、自分にとってのバスケという渇望がある。


定まった一意的な収束場所みたいなものがなくて、なんとなく見てて落ち着かない感じがあったんですが、この作品ってダンくんが投げるボールの軌跡のようなものを描いているような気がしてきました。つまりボールがぶつかる一地点ではなく、運動としていろんな場所へとどんどん進んでいくイメージ。
冒頭の語りっていうのはスタートです。充分にためられた力が一気に解放されて、凄い勢いではじけ飛んでいく。


そしてこの先の収束点を考えていったときに、ゴール、つまりダンクがあると思うのですが、今回見ててそれはやっぱり縦方向にあるんだろうなーと思いました。ゴールが縦にあるのは当たり前っちゃ当たり前ですけど、この作品では月及び月の人間という視座が導入されています。この視点はつまり今回のように上から見下ろしていて、ボールの軌跡は平面となります。るりあさんのところ(ttp://d.hatena.ne.jp/rulia046/20090516/p1)を見てて、「自由」っぽくないということについて考えていたんですが、今回コート上のラインという枠を壊したけれどあくまで月には届いていない平面だというところに、そういう感じがあると言えるんじゃないかと思ったんですよね。

と考えていくと、今回のラスト、ジェームスにボールを叩きつけるところは、同じ高さまで来たということになります。ボールは下から飛んできて、同じ高さからダン君が話してますしね。
ということで、この視点を超える高さとしてのダンクに勝手に期待していたり。