荻浦嬢瑠璃は敗北しない 元長柾木
- 作者: 元長柾木,目黒三吉
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2008/03/25
- メディア: 単行本
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や、嬢瑠璃の語る「革命」の意味が上手く取れなかったのですが、上みたいな意味かなと。
現代において革命するために為すべき事として、「歴史において勝利者の側に身を置け」と語られています。世界には歴史の必然的な流れが存在しているが、それは必ずしもそのまま行くものではないので、その方向を見定めその流れに自ら乗って行かねばならないと。
現代の戦いというものは大勢人が死んだりするものではなく、どういった観念が世の中を支配するかというものであるので*1、物理的な意味でのできごとによって革命をなすことはできない。だからこそ革命のためにすべきことは、その観念を支援することになる訳です。
そして、エロゲー的世界観がその戦いにおける勝利者で、その価値観にのっとって物語を描くことがその側に身を置くと読むと、この「革命」がなんとなくイメージできるんじゃないかなと。
こういう意味において、マイルストーン足りえるくらい良い作品ではないかと思いました。間違っても馬鹿売れするような作品じゃないとは思いますけど、その側に立つことに意義があるのだし。
観念的な話やキャラクター、キャラクターの関係*2など、全てをひっくるめた世界観を堪能させて頂きました。