君が主で執事が俺で

ネタばれ注意。


ギャルゲーというかマルチシナリオって、選ばれなかったヒロインは?とか、ヒロインが主人公以外には進まないとかいろいろとあるんですが、タカヒロさんのキャラクターの扱い方って信頼できると思っています。
たとえば、きみあるで鳩姉のシナリオに進んだ時は、みゅーさんの問題については鳩姉によって解決されています。主人公が、というか主人公しかヒロインの問題を解決できないというわけではなくて、あくまでそれに頼らなくてもよい場、人間関係が構築されています。
また、千春が朱子に告白するというイベントなんかもあります。僕はあのエピソード結構好きで。
寝取られなんて言葉があるように、主人公以外がヒロインと付き合うのが嫌われる傾向があるので割と危険なんですが、この告白は受け入れられないまでも先があり得るものとして描かれます。千春の思いが非常に大切に扱われている。


ヒロインというのは独占的に扱われるという側面がありますが、マルチシナリオだとその対象が変わるため、主人公に解決されるはずだった問題が、主人公が他のヒロインのシナリオに行ったので解決されないとか、主人公と付き合わないと誰とも付き合わないとなり得ます。
でも、僕なんかは必ずしもこうならなくてもいいのでは?と思うんですよね。
そもそも主人公を自分に重ねるということが全くなくて、キャラクター達が幸せになってくれれば良いと結構本気で思ってるので。
なので、このようにキャラクター一人一人に対して気を使ってくれているのは好きなのです。


こういうのを踏まえた上で、発表された「真剣で私に恋しなさい!」ですけど、ヒロイン五人に男性キャラ四人と男キャラの比率がかなり高めになっています。きみあるだと、大佐は年齢が離れているから抜くとすると、主人公以外の同じ空間を共有する男性キャラって千春くらいしかいないんですよね。しかも影が薄いが特徴だし。
でも、まじこいは全員同年代です。こういった観点のことを踏み込んで描いてくれるんじゃないかとか、勝手な期待をしていたりします。