コードギアス 13話

ルル様は(戦闘が)弱いのがいいのですよ(挨拶)。
や、割と本気で。というのも、最初ルル様がスザクと戦った時にも思ったんですが、スザクとルル様って必ずしもまっすぐに相対する関係ではないんですよね。
指揮官としてのルル様が相対するのはコーネリアだし、兵士としてのスザクが相対するのはカレンです。
一対一で相対するだけなのではなくて、こういった位相のズレによる多様な関係性*1っていう辺りが個人的には結構気に入っていたりします。
登場人物が多い作品において、それぞれのキャラクターにはそれぞれの役割があって、そのキャラクター同士が主人公とはまた違う位置での関係性がある複雑さが面白いと思うので。


スザクの正義に関していうと、ルル様にとって「正しい」と思えるような立場に描いておきながらも、踏み絵をさせるバランス感覚がよいです。
スザクの正義は、人を助けたいから人を殺す組織に入る、その矛盾に殺されることを覚悟した上でのものであるため、自分の身を担保にしたものです。そういう立場からすると、上から漁夫の利を得ようとするゼロを、彼は責める資格がある。
とはいえ、だからスザクが正しいと言うわけではなくて、スザクはスザクで「正しい」プロセスを踏みながらもそのプロセス自体が間違っている(間違った組織に入ってその組織の内側から変えていくというプロセスのなかで、相手を殲滅せよと命令される、オープンチャンネルで降伏している相手を攻撃する等の間違ったことをしなければならないということ)という矛盾に直面している訳で、甘くない、っていうか厳しいなーと思います。

*1:戦いも一種の関係性かと