夏の庭 湯本香樹実

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

本筋とはあまり関係ない感想書きますけど、人生における呼吸回数の話が結構印象に残ってます。人生における呼吸回数が八億とか六億回であるという話を読んだ時に、息をする回数を意識せずにはいられなくなって、怖くなったってエピソードがあったんですが、なんか気持ち分かるなと。


これってリソースの話で、例えば人生の平均収入みたいなものもありますけど、今自分が使っているリソースはあまり意識していないけれど、無限ではなく有限で、でも不確定だけれどある程度の限度はあるものです。
こういうどっちともつかない感覚が厄介かな、と。例えばこの子の様に数十回息するのを我慢しても全体には影響はほとんどない訳です。息を我慢したところで後で回数が増えれば変わらないですし、そもそも我慢できる回数自体が全体からすると微々たる物です。
でも、その全体というのは結局その微々たる物の積み重ねによって成り立っている訳で、急にどっかから回数が出てきたりするわけではありません。
リソースを使うこと自体は避けられないので、後はそれをどう使うか?ということだということは正しいとは思うんですが、なかなか微妙かなと思ったりしますね、やっぱり。


こんなことを考えてる僕の精神年齢はいくつくらいなんだろうかとか、益体もないことを考えたりしつつ。*1

*1:この作品の主人公は小学六年生です