田中ロミオ作品について

これとかこれとか見つけたので。
9791さんとこでロミオさんの話題が出てたりしたんで、その辺もありつつ。



おたく☆まっしぐらについてはまだテキストも見てないんでなんとも言えないんですが、ロミオさん単独でのシナリオって、関わってる作品が多い割にこれでまだ四作目なんですよね。(山田一名義は除外して)夏夢夜話は半分、PIZZICATO POLKA は追加、ユメミルクスリ、I/O、雪影は企画原案ですし。


そのため、田中ロミオの作品として評価できるのは、CROSS†CHANNEL神樹の館最果てのイマの三つかなと思ってます。
その中で考えると、ロミオさんのシナリオでは複数の女の子に囲まれならがも、最終的に一人を選ぶことが(一般的に)決まっているギャルゲーの特徴にかなり自覚的にやっているように思えます。
神樹の館は新規ブランドで80点狙って、それに忠実に作り上げたという作品なのでちょっと考えないでおくと、*1C†Cは本質的には主人公が恋愛するゲームではないので、通常言われるような、主人公と結ばれるという意味でのヒロインは存在しないし、最果てのイマハーレムエンドであり、それらのシナリオは複数の女の子に囲まれる主人公がどうするか?ということの回答となっています。
あくまで複数の女の子をヒロイン(≒主人公と恋愛関係になるような女の子*2)としているので、ロミオさんの作品はれっきとしたギャルゲーであると思うのですが、そうでありながらも誰か一人を選ぶという選択肢を選ばないのは、ギャルゲーでやるからこそ意味があると思うし、興味深いです。
考えないでおくと言いましたけど、神樹の館も他のヒロインを選ばなかったことを作中で明示的に描きますし、企画ですがユメミルクスリでもそういった描写があります。
こんなことがあるので、僕は全体構成も含めたギャルゲーシナリオライターとしての田中ロミオさんは非常に評価していますし、今後にも期待していたり。



追記
とは言うものの、おたく☆まっしぐらについてはこういうのは全く期待してません。
どっちだよって話ですね。

*1:個人的には神樹の館は凄い好きな作品なので、9791さんとかに薦めたいのはこれですね。CROSS†CHANNELみたいに途中のプロットの名残があってなんかおかしかったりとか、最果てのイマみたいに未完成とか呼ばれることもなく、bmp_69さんの記事を思わせる作品です

*2:単一ヒロインとなっていて他の女の子はいわゆる攻略対象にない状態となっているのではなく、ヒロインごとの格差があまりありません