好き好き大好き!

モノーキーさんのとこを見ていて、最近買って適当にやっていた好き好き大好き!のことを思い出したので。(関係ないですけど、積みゲーを無意味に増やすとちょっとやっただけで満足したりするので良くないですね。)


主人公はゴムフェチで、ヒロインのことを監禁してゴムの衣装を着せるんですけど、あくまで強姦などをすることはなく、ヒロインに対して彼女の望むことならなんでもする(当然そこから帰ること、ラバーの衣装を脱ぐこと以外)と言い、ヒロインの食事や居心地などにはかなり気を使い、ヒロインの対応に一喜一憂したりする人です。


で、今の所のプレイで特に印象に残ったところが二つあって、主人公がゴムが好きであるということが分かったヒロインは、主人公はゴムのことが好きで自分のことが好きではないんだと思い、自分が偶然にこんな環境にされてしまったということに納得がいかず、自分のことを話してせめて個人として認識してもらおうとします。
二つ目は主人公がヒロインをレイプしてしまった後に、ヒロインのことを蒲乃菜(ヒロインの名前)ではなく、ラバー少女なんだと必死に思い込もうとするところです。


このゲーム、主人公はラバーフェチ(ヒロインの顔はほとんどの場面で見えません)で、しかも人をさらって監禁したりして狂っているように見えるんですけど、そうとも言い切れなくて、ある意味では非常に人間らしいです。
自分のことを話すことによって個人として認識してもらうこととか、逆に危害を加えてしまったことから逃れるために、相手がラバー少女であって蒲乃菜ではないんだと思い込もうとすることは、固有のパーソナリティを持つものは傷つけてはならない、個人を傷つけることは良くないという良心の呵責に苦しむってことですから。
主人公は固有のパーソナリティをもたない「もの」を傷つけることに罪悪感はないけれど、人を傷つけることには罪悪感を持つ訳です。


このゲームのそれは犯罪行為でしかないし、良くないことだなんてことは言うまでもないことなんですが、完全に狂気に陥っているように見える作品で描かれる人間らしさっていうのは興味深くはあります。