くますけと一緒に 新井素子

くますけと一緒に (徳間デュアル文庫)

くますけと一緒に (徳間デュアル文庫)

この一つ前に内田樹さんの疲れすぎて眠れぬ夜のためにを読んでたんですが、親子関係とか我慢することについてとかまさしくこの小説で言われているようなことを言っていたので、興味深く読めたし、読み易かったです。


最初は成美がなぜくますけを手放そうとしないのかよく分からないのに、そのことのリスクがかなり語られていてこの小説自体にちょっととっつきにくさを感じていたのですが、読み進めて行くうちにだんだん分かってきて面白くなってきました。なかなか難しい子なだけにこういうことを感じるのは共感していくのに必要であって、最初のとっつきにくさというのは作品の欠点とかではないかなとか思いなおしたりしてます。
くますけに関してはいいのかなあっていう気がしないでもないですが、ラストはさすがにいいですね。


はてな年間100冊読書クラブ 075,76)