ソラリスの陽のもとに スタニスワフ・レム


どんなものでも人に理解できる何らかのルールがあるのであって、理解不可能に見えるのはそのルールをいまだ発見していないからだ、と人は思いますけど、ずっと考えても理解できるとは限りません。それでも人は理解しようとするし、人が何かを読み解こうとする以上、何らかの類似として捉えたり、何かを投影してしまったりと、受け手によって左右されたりします。


ソラリスを説明しようとして散々四苦八苦する人々や、主人公らに起こった未知の現象に何らかの理由付けをしようとして苦しむ人々など面白かったんですが、作者による序文を読んでそこの所を明確に意識してもう一回読み直したほうが良さそうだなと思いました。どれだけ読み取れたか疑問なので。


はてな年間100冊読書クラブ 068)