悪意 東野圭吾

悪意 (講談社文庫)

人気作家である日高邦彦が殺された事件について、手記と捜査記録により交互に綴られていくミステリ。

記録という形式をとることにより、後書きの桐野夏生さんが言うようななぜ人は記録をするのかということについて描かれるのですが、この物語によって見せられたものは非常に興味深いものでした。
ただその描いたものの性質によって、上手いと思う一方でなんとなくすっきりしないものが残ります。感情的なものより、技巧的なところを見る作品なのかもしれません。

（はてな年間100冊読書クラブ 056)