ネコソギラジカル(下)青色サヴァンと戯言遣い 西尾維新(ISBN:4061824007)
はてな年間100冊読書クラブ 035
この巻をもって、戯言シリーズもいよいよ完結
「真心を─思春期のガキくさいことをほざいてナルシズムに浸ってるような、生意気なガキを一人、黙らせる自信は、ありませんか?潤さん。」
ということで哀川さんがいる時点で、君と僕の壊れた世界みたいな終わり方にはならないんだなと思いました
よりにもよってこのシリーズで哀川さんという「大人」がいるその影響力は実に大きいなと
あとは、超人ばかり出てくるこの作品で、大人になることが全能感の消失だってのも実に興味深いといいますか
(永遠の少女であり天才である友とか、崩子ちゃんの能力とか。哀川さんにすらそれがあるというのは驚きでした)
終わり方については、
「僕にとっては、世界=物語で、身近で閉じた世界が物語そのもの。『セカイ系』と言うが、逆に、そうでない問題って小説になるの? と聞きたいくらい」
(http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20051109bk08.htm)
とあるように、これは語り部であるいーちゃんの物語であって、それとしてこれ以上ない終わり方だったと思います
次回作がどんな方向になるか分からないですが、今後にも期待してます