マリア様がみてる 薔薇のミルフィーユ 今野緒雪(ISBN:408600609X)

はてな年間100冊読書クラブ 022


黄、白、赤と三つの短編が詰まった、甘いお話


由乃の話が良かったですね
リアクションが大きいのが、語り手に相応しいかと
奈々が名前を知らないことに感動したとか、奴という呼び方とか


立場的にも心理的にも下級生であり、「一番前を歩きたかった」という由乃が、奈々にリードされる、というよりも本人の心理的には振り回されることを感じるのがいいです
一番前を歩くということは、一番前を譲ってもらっている、もしくは後から付いてきてもらっているってことなんですよね
そのため、自分のペースではなく、人のペースに合わせることに慣れていないので、いらいらするわけです
奈々との関係をきっかけにして、ある程度自分を抑え、相手に合わせることができるようになることあたりを今後期待したいと思います