忘却の旋律 東京駅 (ASIN:B0007WADY4)


この東京駅編の主なテーマは、「受け入れること」だと思う


遠音にとってのスカイブルーは、時間の流れない、いつまでも理想であり続ける存在だ
人間である自分と比べようとすると、自分が劣っているように感じてしまう
スカイブルーにつり合わない自分が、果たして彼のパートナーたりえるのか
そういったことに悩み、環状線をぐるぐる回る


小夜子にとって、ボッカが戦士であろうとすることは、自分の事を見てくれないことにも繋がる
その極限として、ボッカが小夜子を置いて宇宙へ行ってしまうと言うことになる
小夜子はメロスの戦士や、アイバーマシンではないから、一人だけついていくことができない


人は時に、自分にとっての理想を他者に見て、それを押し付けてしまう
そしてその理想と違ったり、外れたりした時、他者を責めたり拒絶したりする
あるいは自分を相手と比較し、相手が自分にふさわしくないと思い込む
そうではなく、他者をその人たらしめているものを受け入れること
自分自身の心、エゴなどを持った自分をきちんと見つめた上で受け入れ、そして、相手を求めること

あなたを飛ばないスカイブルーにはしない。
あなたの翼のために行く

と言って、他者のために自分であることを受け入れ、進むことを選んだ遠音


自分のエゴ、醜いところを受け入れて、自分のこと、ボッカを好きであることをありのままにに伝えた小夜子


小夜子の思いに対して、まっすぐに答えたボッカの手紙を読み上げるシーンと、ラストシーンで「太陽が君を呼んでいる」のタイトルの意味に気づいた時、鳥肌が立った