エンジェルハウリング2 秋田禎信
エンジェル・ハウリング〈2〉戦慄の門―from the aspect of FURIU (富士見ファンタジア文庫)
- 作者: 秋田禎信,椎名優
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2001/04
- メディア: 文庫
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「父さんはさ……いつだって黙ってて……何かを言うときにはさ、もう、遅いんだよ……」
手紙というものについて考えるのですが。
伝えたいものがあったときにどれだけの時間があればいいのか、どんな言葉を伝えればいいのか。そして、何時伝えるのか。
手紙が届くのは手紙を書いた後であって、そのときとは状況も変わってしまうし、書いた人自身もどうなっているか分からない。そして、今のことを書いたはずであっても過去のものとなってしまい得る。
サリオンが八年前のことをフリウに言うもそうなんですが、話したくないこともあって、でも伝えようとするから、真っ直ぐには伝わらずに複雑にならざるをえない。
何かを成そうと確約する契約や、全てを確かなものにして空白をなくしてしまおうという考え方が出てくるこの作品において、こういう難しさ*1は必然なのかなとか思います。
という感じで、一日一冊ずつ読んでいこうかなというところ。感想を書くかは分かりませんけど。
*1:理解しにくいというよりも複雑に色々なものがからまりあった感じ