七胴落とし 神林長平 (ISBN:4150301670)

はてな年間100冊読書クラブ 016


この小説では子供は精神で会話できるけれど、大人になるとそれがなくなってしまい、子供からは見ればまったく別の存在であり、大人はかつてそういった能力を持っていたことを忘れてしまいます


感応力というもので大人と子供を分けているのは面白かったです
大人は子供のことを理解できないと言われることを、SF的モチーフとして持ってくるのは個人的には好きですね
SFというものがこういった世界が存在したらどうなるか?という可能性の物語だとしたら、実際今自分が生きている現実で思われているようなあいまいなものを、実際にそれが何らかの形を持っている世界を描くことによって見えてくるものを描こうとしているのではないかと思いました