004ルナティックムーン5 藤原祐

素晴らしい
単に絶望とかやられるよりは、その中でこその希望が一層映えますね
昨日、絶望系とか読んで思いました


無慈悲で冷徹で残酷な現実と、その中でこそ輝く、脆く儚く、そして時にはひどく歪で、だけれども強い思い
こういったものを描く場合には、どちらが欠けても駄目だと思うのですが、この物語はどちらも兼ね備えていると思います


以下、ネタバレで
未読の方は絶対に読まないでください

壊れたイユと、それを思いやりを持って受け止めたリカ
その不器用
さゆえに戦うしかなかったカロマインとロイド
死してなお、強い感情を残したカロマイン
自分が死にそうな中
ロイドに会い、そして穏やかに死んでいったレイン
自分の中の理想を推し進め、受け入れられることなく死んでいったフィオナ
自分の好きなことをしろと言われ、死ぬしかなかった
エロイーズ
生まれて初めて助けを求めた
シオン
自分の一番大切なものに気づいたルナ


現実の残酷さ、彼らの不器用さゆえに、不幸な結末になってしまったキャラも多いです
それでも彼らはそれぞれの人生を必死に生きたのでしょう


そして、最後に生き残ったルナやシオン、リカやセールたち
彼らならきっと、手を取り合って強く生きていける
そう思います

注目度が低いのが少し残念なところなので、この機会にもっと多くに読まれて欲しいと思うのですけど
でもまあとりあえず、お疲れ様ですと言った感じ
次回作期待してます
遠慮なくやっちゃってください(笑


忘れてた
最高の純愛小説をありがとうございます(笑